ヘッドセット兼耳栓としてのJabra Elite65t
ワイヤレスイヤホンのJabra Elite65tを購入しました。
(Web会議用には結局オーバーイヤー型のヘッドセットを購入しました。参考:Web会議用にオーバーイヤー・有線型のヘッドセット「Razer Kraken」を購入)
- Web会議でのミーティングが増えて新しいヘッドセットが必要に
- 「耳栓」と「ヘッドセット」として機能するワイヤレスイヤホン「Jabra Elite65t」
- Jabra Elite65tを購入
- Jabra Elite65tの装着感、耳栓としての性能
- Jabra Elite65tのHear Through(ヒアスルー)モード
- 両耳をふさいだ状態での通話
- 片耳だけで通話
- bluetoothの接続
- バッテリーの持ちと充電
- 取り回しには要注意?
- タイピングしながらだとマイクが弱点に
- Jabra Elite65tは耳栓+電話用には使える
- 型落ちのJabraワイヤレスイヤホンは実用的
1.Web会議でのミーティングが増えて新しいヘッドセットが必要に
以前書いたとおり、パソコンからSkypeやZoom、TeamsなどでWeb会議をする際は片耳タイプで有線のヘッドセットを使っています。
(参考:テレワークには有線で接続するヘッドセットがお勧め)
しかし相手の声が聞こえづらいことがあり、対策が必要になりました。原因は窓掛けタイプのエアコンの音です。
昨年に仕事部屋の配置変更をした関係で、空いている右側の耳から入るエアコンの音を大きく感じるようになり、打合せの邪魔になりはじめました。
エアコンの音がうるさくてもボリュームを上げれば良いのですが、Web会議参加者の音のレベルがバラバラのことが多く、小さい人に合わせるわけにもいかないという事情があります。
コロナ禍以前は多くても3人でのWeb会議が多く、相手もほぼ同じ人なので音の調節も可能でした。
しかし今は「初めて話す人ばかり」、「参加人数が5人以上」のような打合せが多く、しかも音の調整をしている時間的余裕は無いことがほとんどです。
そのため極端に音が小さい人がいたり相手のマイクに雑音が入っていると、非常に聞き取りづらいという問題が発生するようになりました。
窓掛けタイプのエアコンは非常に騒音が大きいため、相乗効果でかなり困るという事態が1~2度発生しました。
2.「耳栓」と「ヘッドセット」として機能するワイヤレスイヤホン「Jabra Elite65t」
それではいけないということで、まず「ノイズキャンセリング」機能がついた両耳タイプのヘッドセットを物色しはじめました。
SONYやBOSEのノイズキャンセリングイヤホンも検討しましたが、どちらも「良い音で音楽を聴く」ことを重視した製品であり、「通話のしやすさ」重視ではないようです。そもそも値段的に「試しに買う」という感じではありません。
いろいろ調べた結果、結局Jabra製のワイヤレスイヤホン「Elite65t」に注目しました。理由はいくつかあります。
・「通話向き」というレビューが目立つ
これに対してSONYやBOSEのイヤホン、ヘッドホンは通話の際に使いづらいというレビューまでありました
・アクティブ型のノイズキャンセリング機能が必須とまでは言えない
私としては騒音が気にならなくなれば良いのです。Elite65tのノイズキャンセリングはパッシブ型です。要するにマイクで集めた周囲の音を打ち消す「アクティブ型」のノイズキャンセリング機能は付いておらず、単に「耳栓」として周囲の音が聞こえるのを軽減します。
普段からイヤホンを両耳にはめるとエアコンの音が多少軽減されることはわかっていたので、それでも良いか、と思うようになりました。
・片耳でも通話に使える
Elite65tは右耳のイヤーピース単体で通話することも可能です。最悪今回の目的に合わなくても、携帯電話用のヘッドセットとして使うことができます。
以前気に入って使っていたJabraの骨伝導タイプの片耳ヘッドセットが販売されなくなって以降、携帯電話用の片耳ヘッドセットも探していたので一石二鳥です。
このところ妥協して使っていた(これもJabraの)安い片耳ヘッドセットは耳にかけるための部品が眼鏡のツルと干渉して使いづらかったので、耳にはめるだけで良く眼鏡と干渉しないElite65tは機能的に充分でした。
・型落ちなので安い
一番の決め手はこれです。購入時点(2020年8月上旬)で一番新しいのはElite75tでしたが、2万円前後でした。
対してElite65tはこれを書いている時点(2020年9月中旬)でAmazonで9,702円(税込み)で購入できます。ちょっと前までやはり2万円で売られていたことを思うとお得です。
以前使っていたお気に入りのヘッドセットも1万円弱でした。最近はこの価格帯で満足できるスマートフォン用のヘッドセットがなくて困っていたので、スマートフォン専用と考えても買う価値があります。
ちなみにElite65tもElite75tも「Active」というラインナップがあり多少高いですが、簡単に言えばActiveの方が防塵防水性に優れるということです。このほかワイヤレス充電に対応するラインナップもあるので、目的に応じて選ぶと良いと思います。
・周囲の音を聞くこともできる
意外と気になったのがこの「Hear Through(ヒアスルー)モード」というモードでした。
周囲の音を遮断したいことばかりではないので、ボタン一つで簡単に周囲の音も取り込める機能が付いていることも決め手の一つでした。
3.Jabra Elite65tを購入
当時は最安値でも12,000円以上しましたが、幸運なことにタイムセールか何かで10,500円で購入することができました。
購入すると本体と充電器兼ケース、USBケーブル、イヤーチップ、(非常に)簡単な説明書が付いています。
大中小あるイヤーチップのうち、最初から中が装着されています。
4.Jabra Elite65tの装着感、耳栓としての性能
私は最初から装着されている「中」のイヤーチップがぴったりでした。
耳に入れて多少動いてみても落ちそうな気配はありません。
また、両耳に入れるとかなり耳栓効果があります。
自分がキーボードをタイプしたりマウスをクリックする音もかすかにしか聞こえないというレベルです。
問題のエアコンの騒音もかなり軽減され静かになります。
近くで話しかけられても、何を言っているかはわかりません。
これは耳の穴の形状や大きさによってかなり違ってくると思います。
私の家内も同じ中のイヤーチップで装着するとちょうど良いサイズだと感じるそうですが、私ほどの耳栓効果はないようでした。
5.Jabra Elite65tのHear Through(ヒアスルー)モード
ヒアスルーモードは電源をオンにした直後はOFFになっています。
右耳のボタンを2回続けて押すことでON/OFFが切り替わります。
これが期待以上に良く、キーボードのタイプ音やマウスのクリック音も聞こえるようになります。
何よりも良かったのが、エアコンの音はそのまま聞こえてこないのです。
ブーンといううるさい音は軽減され、かわりに「シャー」というような雑音が聞こえますが、そちらはそれほど気になりません。
むしろ周囲の様子がわかる安心感があります。
→周囲の音が小さい場所ではこの雑音も小さくなります。
6.両耳をふさいだ状態での通話
両耳に装着した状態での通話では周囲の雑音が低減されて狙い通りです。
外で歩きながら電話に出たときにも特に問題ありませんでした。
(通話の相手に私側の声がクリアに聞こえているか、雑音が気にならないか、という点では問題ありでした。後述します。)
自分の声も多少聞き取りづらくなるので、少し違和感は感じます。
電話に出るときはElite65tの右耳側のボタンを押すのですが、このボタンは押しやすいと感じています。
7.片耳だけで通話
片耳だけで携帯電話のヘッドセットとして使った場合の使用感は期待どおりでした。
自分の声もはっきり聞こえるので違和感もありません。
8.bluetoothの接続
Elite65tのBluetooth接続は充分にスムーズだと感じます。
(これまでに使ったヘッドセットは古いか安いものばかりだったので、それと比較してしまうことも多少影響するかもしれません。)
ペアリングの際には両耳のボタンを長押しするのですが、最初はこれがなかなかうまくいかないこともありました。
音声でペアリングの案内が出るまで押していれば良いのですが、それに気づいていなかったのが原因です。
これはわかってしまえば特に問題ありません。
同時に2台の機器と接続できるので、普段はスマートフォンとパソコンにつながっています。
ちなみに後から接続された機器との通信を優先するので、使い方によっては注意が必要かもしれません。
パソコンでWeb会議中に電話に割り込まれたくないような場合はスマートフォンとの接続を切ることにしています。
9.バッテリーの持ちと充電
Elite65tは専用のケースに入れることで充電が行われます。最近のワイヤレスイヤホンによくあるタイプです。
バッテリー持続時間はカタログ値で5時間です。
実際には4時間も持たないかもしれませんが、今のところ困りそうな気配はありません。主な利用場所が仕事部屋だからです。
Web会議はたいてい1~2時間で、充電する暇もなく次のWeb会議の予定があるという場合でも合計して3時間以上ということはめったにありません。
そんなことしていると疲れてしまい効率が落ちるし話した内容をまとめる時間も取れないので、なるべくそういうスケジュールにはならないようにしています。
JabraのWebサイトの情報によると「充電ケースで 10 分 ~20 分充電すると、1 時間までの再生時間が得られます」とのことなので、間に30分でもはさむようにしておけば充電がなくなって困るということはなさそうです。
バッテリーの減りはスマートフォン(Android)で確認するのが一番早いです。接続するとBluetooth接続の設定画面で充電のパーセントが表示されます。
専用ケース自体のバッテリーが減ってきた場合には普段緑色のランプがオレンジ色になるので、これもすぐにわかります。
バッテリー切れの状態からフルに充電するには2時間だそうです。
専用ケースと本体をフル充電にした状態だと、合わせて15時間持つらしいです。
耳から外したら専用ケースに入れるという癖にしておくと、充電忘れを防ぐことができます。
10.取り回しには要注意?
Elite65tを耳から外したとき、また専用ケースから取り出したとき、ぽろっと落としてしまうことがよくあります。
よくわかりませんが、なぜかつまみにくい形状のようです。
慣れてきてからはほとんど落とさなくなりましたが、購入後すぐに外へ持ち出すような場合は注意した方が良いと思います。駅などで落とすことになりそうです。
専用ケースの蓋を開けるときにもコツが必要です。なかなか開かないからです。
側面を気持ち押すようにしながら蓋を開けると開けやすいです。
→もともとそういう設計なのかもしれません。
11.タイピングしながらだとマイクが弱点に
もともとの目的であるWeb会議での使い勝手は微妙でした。一番の問題はマイクです。
耳に装着して口元の音を拾うということは、周囲の音も拾うということです。そのためキーボードをタイプする音がばっちり入りうるさいのです。
通話中に風切音を低減させる機能が付いていますが、キーボードのタイプ音はさすがにカットされません。
私がWeb会議を行うときはメモを取るためにほぼずっとタイピングしているので、致命的でした。
Krispで雑音を低減しようとするとタイピングの音もかなりカットされますが、自分の声の音質もかなり悪化します。風切音を低減するElite65tの機能と組み合わせると良くな効果が出るようです。
(参考:Web会議で雑音が気になったらマイクとスピーカーの雑音をカットする「krisp」がおすすめ)
相手にとってはかなり聞き取りづらいようで、Elite65tとKrispのセットで行ったWeb会議では何度も聞き返されました。
→あとでこの時の音声をPCで録音したものを聞いてみたところ、自分の声は本当にこもって聞き取りづらいものでした。
ということで本来の目的であるタイピングしながらのWeb会議には適さないと判断しました。
ではどうしたかという話は長くなるので後日改めて書きます。
(書きました。Web会議用にオーバーイヤー・有線型のヘッドセット「Razer Kraken」を購入)
12.Jabra Elite65tは耳栓+電話用には使える
タイピング音が問題になる場合には適しませんが、自分の近くで大きな雑音が発生しない状態での通話には問題なく使えます。要するに電話するのに使う分には問題ありません。
外で電話に出た際にも特に問題ないようでした。→雑踏の中だと微妙かもしれませんが、まだ試せていません。
また集中したいときの耳栓や、外に出かける時に音楽やオーディオブックなどを聞くのには良いかもしれません。
Elite65tを装着して歩く場合は周囲の音が聞こえるヒアスルーモードにしておかないと危険です。
また電車内でアナウンスを聞き逃したくないという場合もヒアスルーモード必須です。
13.型落ちのJabraワイヤレスイヤホンは実用的
私が購入したときよりもElite65tの価格は下がっており、キャンペーンなどなくても9,702円(税込)で購入できます(2020年9月中旬)。
レビューを見る限り後継機種のElite75tとの違いはほとんどが物理的な大きさであり、その他の部分は大きく変化してないと考えられます。
Elite75tもかなり価格が下がってきていますが、それでも18,480円(税込)です。音質や大きさにこだわりが無い限り、Elite65tで充分でしょう。
Elite65tがいつまで販売されるかはわかりませんが、実用的なワイヤレスイヤホンを探している人は検討してみると良いと思います。
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