在宅ワークには足を置くタイプのフットヒーター(足元ヒーター)がお勧め
リモートワーク・テレワークが普通になってから初めての冬を迎えようとしています。すでに気づいている人が多いと思いますが、家で長時間じっとしていると寒いものです。もともと長時間過ごす前提ではなかった部屋を仕事部屋にしている場合、温度湿度の調節が利かないというケースが多いのではないでしょうか。
結論から言うと「足元ヒーター/フットヒーター」がお勧めです。
以下、理由を説明していきます。
- オフィスと住居の空調の違い
- 快適な暖かさにするのは難しい
- 断熱性の低い住宅が多い
- 足元だけ効率的に暖めるのがお勧め
- お勧めの足元ヒーター/フットヒーター
- 普通に炬燵ユニットではだめなのか?
- 足元ヒーター/フットヒーターのメリット
- 掘り炬燵ユニットそのものを使うという手も
- 番外編:足用湯たんぽ
1.オフィスと住居の空調の違い
あまり意識することはないかもしれませんが、(特に最近の)オフィスは快適な仕事環境です。長時間じっとしていても暑い寒いをあまり感じないようになっていることが多いと思います。ちゃんとしたオフィスビルでは換気もされています。
しかし自宅のしかもリビングルーム以外の部屋だとそうはいかないと思います。
2.快適な暖かさにするのは難しい
リビングルーム以外の部屋は4~8畳程度の大きさだと思います。そうした部屋で寒いと感じたとき、次のような暖房機器だけだと苦労します(石油ストーブ、石油ファンヒーターを使えるような部屋のことはここでは考えません)。
- エアコン
- 電気が熱源の温風ヒーター(セラミックヒーターも含む)
- ガスが熱源の温風ヒーター
- 温風が出ないヒーター(オイルヒーターや遠赤外線ヒーターなど)
なぜかというと、じっとしていて冷えるのはたいてい足元だと思うからです。部屋を暖めようとすると暖かい空気が上に溜まっていくため、足元まで暖まったころには頭は暑くてぼーっとすることになります。
あまりにも部屋が寒すぎるときにある程度まで暖めるのには上にあげたような暖房が必要ですが、それだけでは調節が難しいということです。
サーキュレーターで空気をかきまぜるという手もありますが、よほど断熱がしっかりした部屋でなければ同じことです。温風が出ないタイプのヒーターでも同じ問題が発生します。過去にパネル型のヒーターを試したこともありますが、あれも足元を暖めるのには向かず、使わなくなりました。
3.断熱性の低い住宅が多い
サーキュレーターを使っても温度調節が難しかった理由は、部屋の断熱性の低さでした。
私の住まいだけでなく、少なくとも北海道を除く日本では断熱をしっかりしているという住宅は多くないと思います。
(断熱がしっかりしている北海道の家の暖かさは体験するとびびると思います。本州の冬の部屋着では暑くて汗をかきます。)
四六時中暖房を付けていないとどんどん冷えていきます。部屋全体を暖めるにはどうしても温風が必要ですが、上で書いたようにそれだけだと「頭がぼーっとする」ことになります。
コタツ(炬燵)は良い選択肢です。炬燵で仕事ができるという人はこれで解決です。ある程度温風で暖まったら、あとは炬燵だけにすれば良いのです。
でも在宅ワークということは、パソコンに向かうということだと思います。炬燵で仕事をするのはかなり難しいでしょう。
断熱がしっかりしている住宅では、マンションなどでも床暖房が付いていたりします。床暖房が付いていて断熱がしっかりしている部屋なら、そもそも問題ないと思います。
ただしリビングルームやダイニング、キッチンなどに限定していないでしょうか。推測ですが、仕事場として使いたい部屋には床暖房がないという人が多いと思います。
4.足元だけ効率的に暖めるのがお勧め
私の仕事場は北向きで陽が当たらないため寒いだけでなく、マンションの構造上の問題でこの部屋だけ床からしんしんと冷えるという大きな欠点があります。
あまりにも寒いので何度かリフォームし、内壁や床、さらにはサッシを二重にしたので断熱効果はかなり高まりました(それでも床からの冷えはかなりきつめですが)。
そうすると今度は断熱性が低かったころから使っていたガスファンヒーターの使い勝手が悪くなりました。断熱性が低かったころは頻繁に設定温度を下回るのでガスファンヒーターが結構稼働していました。
ところが断熱性が良くなった結果、温風が出ていない時間が増えたのです。かといって常に温風が出るようにしたらあっという間に暑くなります。
ということでいろいろ試した末にたどり着いたのが足元ヒーター/フットヒーターでした。
5.お勧めの足元ヒーター/フットヒーター
私が現在使っているのは下の写真のような足元ヒーターです。
掘り炬燵のユニットだけを取り出したようなものです。これに足を乗せているとかなり暖かいです。
本当に冷える時期には膝掛け毛布で膝から下を足元ヒーターごと覆います。簡易炬燵のようになります。
ちなみに下のようなもともと足をすっぽり覆えるヒーターの方が良さそうにも思えますが、長時間足を揃えておくのは結構ストレスになります。
多少でも足を動かせた方が良いので、私が使っているようなヒーターと何らかの覆いを併用するのがお勧めです。
6.普通に炬燵ユニットではだめなのか?
実は普通の机の天板の裏に炬燵ユニットが付いたようなものもあります。要するに背の高い炬燵です。
問題は大抵一人用ということで天板が狭いことです。小さな机でも可能な仕事の場合には選択肢の1つになると思います。
炬燵ユニットだけ購入して自分の机でこれと同じ仕組みを実現することも検討したのですが、私が一番冷えを感じるのは足先と足首だったので、膝ばかりが暖まる炬燵だと意味がないと判断しました。
同じ理由で断念したのが「デスクヒーター」です。衝立のような形のパネルヒーターを机の足元に置いて使う「デスクヒーター」というジャンルがあるようです。
設置が容易なので、床がそれほど冷えないという場合には手軽で良いかもしれません。
7.足元ヒーター/フットヒーターのメリット
私が使っているフットヒーターは消費電力が180Wですが、かなり足が温まります。
もちろんのことながら、これまでに使用してきた暖房器具と比較すると全く比較になりません。比較にならないほど良いという意味です。
足が温まると上半身は少し厚着していればあまり他の暖房を必要としません。一番寒い時期にはセラミックファンヒーターを併用しますが、洗面所で使っていた狭い部屋用の小さなもので足りています。
この組み合わせだと足元はものすごく暖まるのに部屋全体があたたまりすぎることはありません。
ガスファンヒーターを使っていた頃のように部屋の二酸化炭素濃度がすぐに上昇するという心配もありません。
(参考:二酸化炭素の濃度は仕事の効率に影響するので注意)
そのため頭がぼーっとすることがなくなりました。
以前は自覚していませんでしたが、冬は常にぼーっとした状態だったのだと思います。
8.掘り炬燵ユニットそのものを使うという手も
同じ仕事部屋で働く家内が使っているのは同じメーカーのものですが、もう少し大きめのタイプで消費電力が600Wです。ずいぶん消費電力が違うので当然ものすごく温まります。温まりすぎないよう気をつけないといけない、という感じです。
というのも本来は掘り炬燵用のユニットであり、一人分の足が温まれば良いというものではないからです。もともと家内はかなり足が冷えやすいので、良い選択でした。私のヒーターより面積も広く、温まりやすいようです。
並べた写真からわかるとおり、私のヒーターはわずかに横に長くなっており、木枠に傾斜がつき足を載せやすいようになっています。足を多少左右に動かしても問題ないのも気に入っています。一方の掘り炬燵ユニットは当然ですが、足の置きやすを考えて作られたものではありません。
基本的には足元ヒーター/フットヒーターで充分だと思いますが、「自分はかなり足先が冷える」という自覚のある人は掘り炬燵タイプという選択肢もあるのでご参考までに。
9.番外編:足用湯たんぽ
ちなみに真剣に購入を検討したものの辞めたものの1つが下のような履くタイプの湯たんぽでした。
湯たんぽなのでちょうど良い暖かさを維持しやすいのですが、問題は動くときには脱がなければいけないということです。
→ゴム底になっておらず滑って危ないせいだと思いますが、座って使うように注意書きがされています。
トイレに行く、飲み物を取りに行く、荷物が届いたときに玄関に行くなど、席を立つことは頻繁にあります。いちいち脱がなければいけないのは地味に面倒そうです。
履きっぱなしでも問題ないという人は試してみても良いかもしれません。
理想的な暖かさにできる&省エネという意味ではこれがダントツで一番ではないかと思います。
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