快適な姿勢で仕事をするにはキーボード、机、椅子が微調整可能なことが重要

これまでに電動型の昇降式デスク「GeekDesk」と各種分離型キーボード(+パームレスト)手首に負担がかかりずらいトラックボールなどについて書きました。

快適な仕事環境を実現するには、これらに加えて微調整しやすいリクライニング式のオフィス用チェアが必要です。というお話です。

  1. デスクワークにはどんな椅子がおすすめか
  2. 分離型キーボードとパームレスト、昇降式デスク、椅子が揃うと何が良いか
  3. 椅子の肘掛け・アームレストの役割は重要
  4. 電動型で微調整しやすい昇降式デスクはおすすめ
  5. 何度も言うように分離型キーボードもおすすめ
  6. ポインティングデバイスだけがネック

1.デスクワークにはどんな椅子がおすすめか

デスクワーク用の椅子で重要なのは次の3点と考えています。

  • リクライニング可能であること
  • 背面、座面ともにメッシュで通気性が良いこと
    過去に背面のみメッシュのものを使ったことがありますが、快適さは雲泥の差です
  • 高さ(できれば水平の位置も)を調節できる肘掛け・アームレストが付いていること

(座面の高さを調節できることは当然です)

デスクワーク用の椅子とちうとアーロンチェアやオカムラのオフィス用チェア「Contessa」や「Baron」、「Atlas」を想像する人が多いと思います。お金に余裕がある人はそれで良いと思います。長く使うものなので、良いものを買いましょう。

ただし後述するように、肘掛・アームレストは高さや角度を調節できるものがおすすめです(「Atlas」は残念ながら調節できるラインナップがないようです)。

ちなみに無名の中華ブランドと思われる椅子でもこれらの条件を満たす物がちらほらあり、結構実用的です。

我が家では夫婦二人ともそうした安価なものを使っています。現在自分で使っているのは下のものです。送料込みで3万円しなかったため、つい買ってしまいました。

正直なところ品質については賭けであり、実際に作りは非常に安っぽいです。でも肘掛け・アームレストが上下の他、前後左右にも動くなど、機能は豊富で使い心地も悪くありません。結果的にですが、正解でした。

 

この前に使っていたものはもう1万円ほど高かったのですがやはり格安です。購入から約10年経過しましたが使えなくなったのではなく、今でも家内が使っています。経年劣化はそれほど感じません。「コイズミ」というところが出していた「SOHOファニチャー JG7シリーズ JG-71383 SV」という名前の椅子ですが、現在このメーカーは座面までメッシュの椅子を販売していません。

実は座面がメッシュになっている椅子で落ち着くまで、仕事用の椅子は何度も買い換えています。合計するとまぁまぁの額なので、一か八かではなく最初から適正価格のものを買っておいたら良かったのかもしれません。そこは考え方次第なので・・・。

有名ブランドの椅子はショールームで試すこともできるので、是非試してみることをお勧めします。ただ自分の机やキーボードと合わせてみないと本当の使い心地はわからない、というのが正直なところです。

2.分離型キーボードとパームレスト、昇降式デスク、椅子が揃うと何が良いか

左右分離型キーボードとパームレスト、昇降式デスクに加えて肘掛・アームレストの調節が可能な椅子が揃うと何が良いのかというと、「理想的な姿勢、楽な姿勢でタイピングできる」よう調整しやすくなります。

分離キーボードを使う理由として以前も書きましたが、そもそも伝統的な(?)キーボードでタイピングするには、両手を体の前方かつ中央で不自然な状態で揃える必要があります。

この状態を維持するのは、手首、腕、ひいては肩甲骨周辺に良くありません。そして「猫背になりやすい」のです。

分離キーボードだけでもこの問題はかなり改善されます。両手を開いた状態、すなわち肩を開いた自然な姿勢でタイピングできるからです。

分離型キーボードを左右に離すと肩が開き手首の負担も減る
分離型キーボードを左右に離すと肩が開き手首の負担も減ります

 

3.椅子の肘掛け・アームレストの役割は重要

しかし長時間タイピングするとなると、腕の緊張状態が続きます。この負担を多少でも軽減するためにはまず適切なパームレストが必要です。

パームレストがないとタイピングしやすいよう手首を浮かせるような力が手首にかかりやすく、やはり手首や腕まわりの筋肉が緊張します。

そしてパームレストがあっても、椅子に肘掛け・アームレストがないと腕の自重が負担になります。長時間タイピングする人ならピンと来ると思います。

ちなみにオカムラの有名なCruise&Atlas(クルーズ&アトラス)というオフィス用デスクと椅子のセットを使うと、デスクが腕を載せやすい角度になります(というのが私の理解です)。Atlasの肘掛け・アームレストは調節が利かないのですが、その代わりデスクの天板側で調節が利きます。

 

ちなみにオカムラのCruise&Atlasをセットで購入できる人には、検討することをお勧めします。私も何度か真剣に購入を検討したことがありますが、結局「部屋が異様に狭くなってしまう」ためあきらめました。正確には「部屋が狭くなるわりに天板の上に物を載せるスペースが少ない」でしょうか。追加でサイドテーブルが欲しくなります。

おまけに結構な値段です。椅子だけでも思い切りが付かない私には少々ハードルが高すぎました。

今ではCruise&Atlasを思い切って買わなかった判断が正解だったと思っています。なぜならその後昇降式デスクを購入したからです。

4.電動型で微調整しやすい昇降式デスクはおすすめ

ここでようやく昇降式デスクの出番です。座ったまま普通のデスクとしても使えるし、天板の位置を高くしてスタンディングデスクとしても使える机です。

普通の机であっても椅子の肘掛け・アームレストと机の天板の関係をちょうど良く調節できる場合は必須ではありません。ですが安価な椅子の肘掛け・アームレストの高さというのは大抵「3段階切替」のようになっています。要するに微調整が難しく、机、すなわちキーボードと腕・手首の関係を調節することが難しいのです(アーロンチェアなどは肘掛け・アームレストの高さ調整は無段階で細かく調整できます)。

この高さを合わせることができるのと出来ないのとでは、腕にかかる負担に大きな差が生まれます

電動タイプの昇降式デスクだと、ボタン1つで微妙な調整を簡単に行うことができます。机の高さを記憶できるタイプであれば、気に入った高さをいくつか覚えさせておくだけでそれこそワンタッチで調節が終わります。

机と椅子の関係をベストの状態にすれば後は動かさなくても良いのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。それでも良い人は、机の脚に何か挟むなどして高さを調節するのも良いと思います。

ですが「たとえスタンディングデスクとして使うことがなくても昇降式デスクは便利」です。

たとえば「普段は椅子をリクライニングさせないけど今日はかなり倒して座りたい」ということがあります。これに合わせて机の高さを調節しないと、また腕に負担がかかるということが有り得ます。私はそうでした。

オカムラのCruise&Atlasのセットはこの机と椅子の関係を調節しやすいことが大きな特長の1つです。机と椅子のセットで快適な姿勢を支えるというコンセプトで設計されています。

またここからはかなり個人的な事情ですが、私の仕事場は冬場に非常に寒くなります。マンションですが建物の構造上、床が非常に冷たくなるのです。リフォームして床を二重にしたけど完全には解決しませんでした(他の部分ではリフォームして正解でしたが、それはまた別の機会に・・・)。

解決策として採用したのが「足元用の炬燵ユニット」です。掘りごたつの中で使うようなものが結構お手頃な値段で売られているのです。

炬燵のような足元ヒーター
炬燵のような足元ヒーター

これに足を乗せて膝掛けを被せておくとかなり暖かく、しかも部屋全体を強めに暖めるしかなかった頃と違って頭がぼーっとしづらくなりました。真冬の寒い日は補助的にセラミックファンヒーターも使いますが、そちらは付けっぱなしということはありません。頭はむしろ涼しいくらいがちょうど良いというのが良くわかります。

そんなわけで冬は足を炬燵ユニットに載せるため、椅子の座面も高くします。これに合わせて机の高さも高めにするのですが、電動タイプの昇降式デスクでなければできない芸当です

このようにさまざまなシチュエーション、姿勢に対応しつつ適切もしくは楽な姿勢を維持しやすいため、椅子だけでなく机も上下する必要があるのです。

5.何度も言うように分離型キーボードもおすすめ

ついでに「左右分離型キーボード」にこだわる理由も改めて説明しておきます。

分離型でなくても適度に中央が盛り上がっていて普通のキーボードよりも手首の負担が少ないキーボードというものが存在します。

こうしたキーボードが普通に椅子に座った状態で使いやすかったとしても、椅子をリクライニングさせるとおそらく使いづらくなります。リクライニングさせたときは、普段よりも左右に腕を開いた方が自然な姿勢になりやすいのです(※)。

※:実はこのことを突き詰めていくと、キーボードは椅子の肘掛け・アームレストに固定するのが良いのかもしれません。そういうことをしている人も居るし、そのためのアタッチメントも販売されているようです。私が今使っている椅子の肘掛け・アームレストに合うアタッチメントがないので、この案はペンディングになっています。

とにかく長時間タイピングするときには、なるべく肩が開いた状態、すなわち両手が左右に離れた状態であることが重要です。左右分離型キーボードはおすすめというか、もはや必須のものと考えています。

6.ポインティングデバイスだけがネック

本来はトラックボールの位置も姿勢に合わせて調節したいところですが、現在のところトラックボールの位置は全く気に入っていません。

キーボードでタイピングばかりするときはキーボードを広めに離すと快適ですが、トラックボールの使いやすさは低下します。ホームポジションから手を動かすこと無く親指で操作できるトラックボールが欲しいです。

実はそういうポインティングデバイス付きのキーボードを開発している会社がかなり前から存在しますが、肝心のポインティングデバイスの部分だけまだ(何年にも渡って)開発中です。

分離型キーボードを自作する人の中にはキーボードでマウス操作までしてしまう人も居るようですが、私は今のところそのレベルにはついて行けていません。

そのうちキーボードの自作に(家内が)手を染めるかもしれませんが、未定です。

 

この投稿へのコメント

  1. 麦茶 said on 2020年10月1日 at 8:09 PM

    始めまして!突然のコメント失礼します。
    私も分離キーボード使いたい&トラックポイント使いたいのジレンマで悩んだ後、トラックポイントキーボードを二枚使うという方法にたどり着き最高の 環境を手に入れました。
    https://togetter.com/li/1216873
    (傾きが無いのだけがちょいネックですが、下にものをかましたりして傾斜つけてます)
    お役に立つと幸いです。

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